人が成長する時
人は成長する時、螺旋階段を登るようにちょっとずつではなく
ある日突然一気に成長を遂げるもののようだ。
ヨガを初めて最初の1年半くらいは、全くといっていいほど体に変化はなかった。
それでも自分と向き合う時間の精神的な心地良さが好きで
ゆるめのリラックス系のヨガを週1程度でゆるゆると続けていた。
全く変化がないことで焦ることは時々あったが、変化がないからと言って辞めようとは思わなかった。
ヨガ自体が好きだと思えたからだろう。
1年半経ったある日、いつもの前屈をした時に
何の前触れもなく おや?と感じた。
なんだか今日は体が伸びそうな気がする。
それでいつもより少し無理をして体を前に倒してみた。
するとなんと手が足に届いたではないか!
ずっと体が人より固い私にとってそれは奇跡のような感動の出来事だった。
それからドミノ倒しのように今まで出来なかったポーズがどんどん少しだけ出来ていくようになっていることに気づいた。
ほんの数日前まで始めたころと何の変化もなかったのにある日突然変化した。
その時に感じた。
人は全く変化が見えないように見えていても、積み重ねたことはある日突然、結果が現れるものなのだなと。
螺旋階段ではなく段差の大きい階段を登るように。
そしてどうやらその階段は1段目に一番高さがあり、登るには時間も労力も一番かかるようだ。
2段目からは1段目より少し楽になり、
3段目は1段目より遥かに楽になる。
そうやって段々楽になるもののようだ。
やっぱり肝心なのは最初の1段目で結果が出ないからと諦めてしまわないこと。
結果が出なくても過程を楽しむことが出来ればいつの間にか成長できる。
階段を登っていくと見える景色が変わってくる。
今まで小さな建物だと思っていたものが上からみると縦に細長い建物だったことに気づけるように、視点が上がると視野が広がる。
今までの自分の価値観が変わってくる。
拘っていたことがどうでも良くなり、目指したいことが見えてくる。
階段の下には人がたくさんいるが上に行くほど同じ視点の人は少なくなるのだろう。
他人に理解されない孤独というのは登らない人よりも多く感じるだろう。
それでも私は、登りたいと思った階段を登っていきたい。
自分の視野や価値観をどんどん広げていってみたい。どこまで広がるんだろう。
どんな人間になっていくんだろう。
いろんな経験をさせてくれる心と体に今日も感謝します。