人は誰もがみな孤独
面白い本と出会った。
この本は
孤独があるから
↓
人は悩みと向き合う時間が作れる
↓
悩むから成長できる
と、孤独な状況下で、一人悩む人を推奨している本だ。
「人間は悩む時間に脳が進化を遂げる
友達がいると悩みがなんとなく紛れてしまう」
この文章で我が身を振り返った。
今思えば、ほんの数週間ほど前の、かつての私には悩みがなかった。
いや、正確には悩みがなかったというよりも、悩むという時間がなかった。
毎日波のように押し寄せる雑務をこなすので精一杯で、
職場の人間に気を遣い、どう効率よく業務をこなすか。考えている事はそればかりだった。
悩んでる時間どころか、自分について考える時間すら持てていたか怪しいところだ。
へとへとになって仕事が終わると、ストレス解消という大義名分の名のもと
親しい同僚とお酒を飲んでは、ああだこうだと会社についての不満を議論する。
それで悩んだ気になって帰り、翌朝、けたたましく鳴る目覚ましアラームでまた自分を消去し会社へ出社する。
常に外へアンテナを張り、自動的にどんどん勝手に入ってくる情報に一喜一憂し、あっという間にまた一日が終わっていった。
それはそれで私には必要な時間だった。
与えられる仕事にただ没頭し、あっという間に時間が過ぎた。8時間の就業時間も体感は1時間くらいに感じるほど集中していた。時々「毎日これでいいのか?」という疑問はありつつも、達成感もそれなりにあった。
そんな会社をやめて数週間。
明らかに私の内面は変化している。
今私は会社についてではなく、自分について悩んでいる。
本や映画を通して自分について毎日考えている。
これからどこでどんな職業で生きていこうか。
それを先が見えない不安だと感じていたが、
見方を変えればこの本が言う通り、自由で贅沢な時間だと捉えられる。
人間はみな孤独だ。
全く同じ人間もいなければ全く同じ環境で育った人間もいない。
そのため他人と完全に分かりあうことは出来ない。
孤独であることが絶対ならば、
それを避けようとすることは不可能だし、
それを紛らわすのでは生産性がない。
孤独を贅沢な時間だとしっかり味わい、悩むことが、
自分にとって最も有意義な感じ方だと思った。
孤独を有効に使用したい人へぜひオススメしたい本だ。