引越し前日の夜の心境
段ボールだらけのガランとした部屋でこの部屋で過ごす最後の夜がきた。
10数年前の初めてここに来た日のことをぼんやり思い出す。
大きな出窓と高い天井がお気に入りだった。
ここには本当にお世話になった。
ここに住んだお陰で私たち夫婦は本当に物や時間に恵まれた豊かな生活が出来た。
今までありがとう。
まるでこの家が友達のように感じる。
最終的に業者がクリーニングはするのだけれど自分の手で感謝を込めて出来るだけの掃除をした。
今までここで、いろんなことがあったな〜
ああ、この感じは学校の卒業式の時ような達成感と寂しさに似てる。
もう後戻りはできない。
進み出した船に乗って前に進むしかない。
私たちが変化を望んでも望まなくても変化は起きていく。
心が置いてけぼりにならないように、寂しい気持ちも心底感じきろう。
また新しい人がすぐにこの部屋に入ってくれるといいな。
そしてこの家を好きになって大切に扱ってくれるといいな。