next stage

人生の岐路で感じることを伝えたい

豊かな人生とは

このところ日々の生活を丁寧に過ごすことが心地よい。

 

食事を丁寧に作り、落ち着いて集中し食事をする。

 

お風呂にゆっくり浸かり、夜静かに自分と向き合う時間を作る。

 

やらなきゃいけないことに追われた生活ではなく、やるべきことを丁寧に行う生活。

 

似てるようで大きく違う。

 

自分の感覚を大事にすると日々の体験を丁寧に感じられる。

 

体験を味わうという表現が1番しっくりくる。

 

朝起きて背伸びをして背中の伸びを味わう。

 

気怠い体の重さを味わう。

 

寝起きのコップいっぱいの水を味わう。

 

挽きたてのコーヒーの香りを味わい、新しいシャツに袖を通す感覚を味わう。

 

昇る朝日を迎え、沈む夕日を静かに見届ける。

 

毎日当たり前に過ごしている体験でも一つ一つを味わおうとすると、ぐっと深みが出てくる。

 

頭でああしないとなどと否定をせず、ただ自分の感覚を味わう。

 

それだけで人生は豊かになるのかも知れない。

 

私たちの生活は外部からの刺激に晒され過ぎているように思うことがある。

 

街中もテレビもあらゆるところに広告があり、

あれをしろ、これを買え、と常に誰かに何かをススメられている。

それらに対応することに気をとられてしまい、1日が終わることがある。

 

あれやこれやと本当に必要でもない物を買ったり、お金を使うことばかりを考えて1日が終わってしまう。果たしてそういう生活は豊かな生活なのだろうか?

 

ドラマや凄惨なニュースなどで自分ではない他人の感情に共感したり、怒りを覚えたり。そういう体験も良いのだけれども、気をつけていないと自分のことがおざなりになってしまう。

 

物は生活を豊かにするツールであり、大事なことは豊かな生活を送ること。

 

他人は自分を省みる鏡であり、よく向き合う相手は自分の感覚。

 

豊かな生活を送るには、感覚を大事に生きることが良いと思う。

 

今ここで感じている今の感覚を、良いや悪いに区別せず、すべてまるっとしっかり味わって過ごすことで豊かな人生を作るのではないかな。

 

今日夕飯を作っていたら突然外から大きな爆破音がした。一瞬何事か分からなかったが何度か不規則になる大きな爆発音に これは花火か と気がついた。

急いで調理器具の火を止め、2階へ移動し、空を見てみる。大きな鮮やかな花火が夜空に広がっていた。こんな時期に珍しいな。

赤やオレンジや緑や水色。色んな色のキラキラした火花たちがパッと咲いて一瞬で心を掴んでサッと消えていく。

暗い夜空のキャンバスに次々と。

その美しさに自然と感嘆の声が漏れる。

 

花火というものは時の流れや、自然の無常さを感じさせる。ただ美しいだけではなく、なんとも切ない気持ちになる。

 

これから季節は本格的に冬へと変わっていく。

みなさまお体には気をつけて、新しい季節も味わいましょう。

花火がそう語りかけているように思った。